コロニアル屋根の欠け




ある塗り替え工事でのお客様お庭にて。

何やら黒いものが、あちらこちらに散らばっておりました。
築年数にして13年が経っているようです。

黒い物の正体とは・・・・・??
タイトルに答えが出ているじゃん。って(汗)


そうなんです。

これはコロニアルという屋根材の欠けたものが、風に飛ばされて
庭に落ちてきた。といった具合です。



建物を一周回って拾ってみると、これがたちまち両手に広げて
持ちきれないほどの量になりました。


気になる、屋根上はこのようになっていました。







屋根のこう配は7寸こう配。
急か?急でないか?
で、いうと

非常に急であります。
(通常は屋根足場が必要になるくらい)

となると、降雨時の雨の流れは当然早くなるはずです。


屋根の状態を見て、一つ気になったのが
北側の斜面なのに、コケ、藻が無かったこと。

通常、10年以上経った屋根はそれなりにコケ、藻が発生しています。
↓ 同様の年数での コケ、藻



その他、7年経過、10年経過、15年経過、20年経過
コロニアルの経年劣化状態はこちらへ



しかし、見渡す限りコケ、藻はなくキレイな状態である事。



何でコケや藻が発生していないのかな??
などと、見ていると一つある事に気が付きました。

正常な屋根であれば、降雨などのときに排水される
屋根と屋根の隙間が適度に空いている訳でありますが

今回のケースでは、隙間が非常に小さく、所によってはふさがっていて
屋根材の裏面が雨水などを吸い上げてしまったのかな??

と思われるような状態もチラホラと・・・・・。




私たちは、塗り替えの際、屋根がきっちりと排水できるように屋根塗装をします。
屋根と屋根の間に、ある部材を挟み込んで塗装を行うくらい
この隙間の部分には気を使います。

詳しくは こちらから ⇒ タスペーサー(縁切り部材)を使用した屋根塗装





ちょっと屋根を持ち上げたりすると、これが結構な水分を含んでいるのが分かります。
今年は雪も多かったせいもあるのでしょうか??
⇒ 大雪でした。

降雪によって、屋根の上に雪が残り、屋根材(今回の場合は裏面)が水分を
吸い上げる条件はあったのかもしれません。
今年の雪だけが原因ではありませんが、劣化を加速させたとも
考えざるを得ない屋根の状態でありました。

このようなケースの場合、新規に屋根を○○○という工事が必要になります。
(塗ることができませんのでね)


屋根のリフォームは専門ではありませんので、アレですが
ご主人様と御話合いをさせて頂き、屋根を専門に工事をされている
昭和ルーフリモ株式会社さまと、関連会社でもあり
屋根の工事に特化して営業されているエスエーエルハウスさまに
お世話になる事になりました。

屋根専門会社の社長様談によりますところ
ごくまれにこのような事例があるとのことです。

その原因が何かは定かではありませんが
例えば屋根の製造ロット番号などでも、このようなことがあったとか・・・・・
(○○年 ○○工場製造 等)
屋根材の裏面が水を吸い上げたのも劣化した原因の一つ。

今回は、昭和ルーフリモ株式会社 さまに最適なご提案をして頂き
この屋根の上から、ガルバニウム鋼板屋根材を被せる工法。
そのような屋根リフォームを壁面の塗りかえと共に行っております。

足場の解体前、壁面の最終点検と共に屋根も拝見しましたが
今までのポロポロであった、コロニアル屋根も跡形もなく
今後、このお宅を守っていくべき新しい屋根が出来上がっていました。





もしも、庭先で屋根のような欠片を発見したら・・・・・。
今回と同じようなケースである可能性があります。
そんな時は、早めに屋根の専門家にご相談する事をお勧め致します。